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都通研では、前年度の各研修会でのアンケート結果や会員施設からのご意見・ご要望を踏まえ、年間の研修会実施計画を立てています。

今年度の研修主題

1.年度テーマ『支援を重層的に組み立てるⅣ~「当事者」と「支援者」の関係性を、支援現場と地域の中で再考する~』

 世間では、「働き方改革」などという、あまり現実性のない内容の言葉が行きかっています。「福祉現場で働く人は、もっと社会に向けて視野の広い発信をしなければならない」と言われたりします。チャレンジすることを求められても、目前の現実に対処するなかで、なかなか変われないところもあるのでしょうか。
 平成28年安倍内閣が閣議決定した<一億総活躍プラン>にも何度も出てくるキーワードの一つが『地域共生社会』です。平成27年9月厚生労働省が発表した「新たな時代に対応した福祉ビジョン」においても、根本的には、いわば「商品としての福祉」をより推進することが、これからの我が国の将来に欠かせない趣旨が色濃く出ています。
 将来において、「公的な責任で行う福祉」を財源との関係で考慮すると、今まで通りにはやっていけません。経済的に苦しんでいる市民や、障害者の支援、高齢者のケア、社会的弱者への支援を、地域住民の皆さん、社会福祉法人、NPO法人に大いに活躍して欲しいですよといわんばかりです。塩崎元厚生労働大臣も「今こそ『福祉の哲学』を転換しなければならない」と。つまり自助、共助、公助バランスを自助、共助に大きく傾けないと、この国はやっていけませんよ、おわかりですよね、ということなのでしょう。その文脈で<一億総活躍プラン>をみれば『地域共生社会』が持つ意味合いが明らかになります。
 『共生社会』の実現は、心ある福祉関係者がずっと前から、ありうべき社会の姿として語ってきました。そうしたうねりの中で、津久井やまゆり園殺傷事件が起きました。いろいろな視点や観点からこの事件を考えることができますが、私たち都通研は、「当事者性」との向き合いが大切と考え、年間テーマとして掲げてきました。昨年2月に東京大学先端科学技術研究センターの熊谷晋一郎先生に「津久井やまゆり園殺傷事件が意味するもの」というタイトルでご講演をいただきました。冒頭に≪相模原の事件の被害者となった方たちが、どれほど怖かったか、どれほど無力だったかと想像することがやめられない。相模原の仲間たちは、まぎれもなく、私なんだと感じている。≫≪今の願いは、もう一度、確かに私たちの受け継いできた「生きていてよい」という思想を、仲間たちと確認し合いたいということにつきる≫と。『共生社会』を語るとき、私たち支援者の出発点は、当事者の「声なき声」を感知することではないでしょうか。
 「当事者性」をどれだけの想像力をもって、共感性をもって考え支援してきたかを再度検討することが大切ではないでしょうか。加えて、通所施設を取り巻く地域社会や他の社会資源との関係、ご利用者の居住する地域、家族にも関心を向けなければならないはずです。通所施設の役割は何か、ミッションは何かを確認しつつ、とぎれることなく知恵を出し合い、実践していかなければなりません。
 ここ数年の都通研の年間テーマをふりかえりますと、25年度は『地域の拠点機能としての通所施設の新たな役割・そして支援内容の見直しを』でした。26年度は『めざすべき支援力とは何か・支援力アップへ私たちの提案』でした。虐待の問題は支援力に起因することが多いはずです。27年度は、『支援を重層的に組み立てる~本人の生活ストーリーと環境を考えてた支援~』がテーマでした。28年度は、『支援を重層的に考えるⅡ~本人との向き合い・家族への日常的な配置、必要な介入も含めた支援の構築~』でした。事業所での支援場面だけでなく、家庭での人間関係、生誕から現在までの生活ストーリーや本人を取り巻く環境、介入が必要なケース等をソーシャルワークの視点で考えることでした。このテーマは継続して企画していかなくてはならないと考えているところです。そこで、29年度も、『支援を重層的に考えるⅢ』は変わらず副題として、【~「当事者性」との向き合い、「当事者」「支援者」の関係性を再考する~】を年間テーマとしました。
 今年度は、地域で暮らすご本人の支援を様々な視点で考え、【「当事者」と「支援者」の関係性を、支援現場と地域の中で再考する】にしました。当事者の「ライフストーリー」からみえてくるものを把握し、現在の「くらしマップ」を再点検しながら、本人への現在そして今後の働きかけをソーシャルワークの視点で再構成していくことは大切です。
 知性と感性を最大限発揮して、充実した研修会をつくりあげていきたいと考えています。とりわけ、先駆的な法人の取り組みや、地域の中で特筆すべき実績をあげている事業所、果敢なチャレンジをしている魅力的な事業所等を紹介をしながら、多くの参加者の期待に応え、運営委員は企画していきます。各事業所に於かれても、人材確保が厳しい状況におかれていますが、この仕事が一生をかける価値ある仕事であることを、発信し続けましょう。
 

 年間予定

1.研修会

第1回 実施日:6月4日(月)
          テーマ:『「当事者」と「支援者」の関係性を、支援現場と地域の中で再考する』
          講 師:中野 敏子氏(明治学院大学名誉教授)

第2回 実施日:7月30日(月)

          テーマ「自閉症当事者の世界への理解と支援」
          講 師①:滝川 一廣氏(オリブ山病院勤務・元学習院大学教授)
     講 師②:尾崎 ミオ氏(編集ライター、東京都自閉症協会副理事長、みつけばルーム代表代行)
   講 師③:綿貫 愛子氏(みつけばルームピアサポーター兼コーディネーター、臨床発達心理士)

第3回 実施日:9月20日(木)
          テーマ:「当事者の権利擁護を再考する(仮)」
          講 師:調整中

第4回 実施日:11月12日(月)
          テーマ:「重心利用者の地域での生活と施設職員の役割について(仮)」
          講 師:下川 和洋氏(地域ケアサポート研究所 理事)

第5回 実施日:平成31年1月30日(水)
          テーマ:『「個別支援計画」を再考する(仮)』
          講 師:綿 祐二氏(日本福祉大学学部長、社福)睦月会理事長)

【会 場】 オリンピック記念青少年センター内研修室
【参加費】 会 員 4,000円
            非会員 5,000円
            ご家族 3,000円


  


2.合同学習会(都通研と東社協知的発達障害部会)

第1回  調整中
第2回  調整中

 ※詳細は別途ご案内いたします


3.関連団体との研修会合同開催

 ※詳細は別途ご案内いたします


4.運営委員会

  毎月1回 年間12回開催


5.総 会

 【日 時】6月4日(月)第1回研修会終了後 同会場にて開催

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