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都通研では、前年度の各研修会でのアンケート結果や会員施設からのご意見・ご要望を踏まえ、年間の研修会実施計画を立てています。

今年度の研修主題

1.年度テーマ『支援を重層的に組み立てるⅢ~「当事者性」との向き合い、「当事者と「支援者」の関係性を再考する~」』

 平成28年7月に起きた津久井やまゆり園の殺傷事件の衝撃をずっと引きずっています。言いようのない気持ちが消えません。津久井事件だけでなく、根絶されない虐待事件は、障害福祉の現場に対する不信をうみ、若い世代がこの現場で働くことを忌避し、現場に人材が集まらない状況を加速させた感があります。
 しかしながら、私たち支援者はこの仕事の重さを再認識し、一生をかける価値のある仕事なのだと確信し、ともに支援する仕事を担い続けようと、若者に発信しつづけねばなりません。今、現場にいる仲間と学びつづけ、次に続く人材を養成しつづけていかねばならないでしょう。
 平成29年2月19日に都通研他4団体共催の研修会がありました。講師でおよびした東京大学先端科学技術研究センターの熊谷晋一郎先生に「津久井やまゆり園殺傷事件が意味するもの」というタイトルでご講演をいただきました。冒頭に《相模原の事件の被害者となった方たちが、どれほど怖かったか、どれほど無力だったかと想像することがやめられない。相模原の仲間たちは、まぎれもなく、私なんだと感じている。》《今の願いは、もう一度、確かに私たちの受け継いできた「生きていてよい」という思想を、仲間たちと確認し合いたいということにつきる》私たち支援者も「当事者性」をどれだけの想像力をもって、共感性をもって考えてきたかを再度検討することが大切なのではないでしょうか。
 通所施設の多くが、様々な利用者の方々への支援の有り様を問い返され、サービス内容の多様化に頭を悩ませている現状があります。利用者の【精神的な課題】についても、中野敏子先生の調査報告で明らかになっております。「変化への対応」を事業者外との連携、受診に際しての事業所側からの関わり方等々の対応力が必要とされています。ここの利用者への、【包括的なアセスメントと評価】、それにともなう支援の見直し、個別支援計画への反映の道筋を、現場ではまだまだ十分に捉えきっていません。
 私たちは、通所施設の役割は何か、ミッションは何かを確認しつつ、とぎれることなく知恵を出し合い、実践していかなければなりません。また、法律の条文にもりこまれた「意思決定支援」、「合理的配慮」についても実践的な課題であり、同時に個別支援計画にも位置づけが必要です。ご利用者はもちろん、支援者のメンタルケアについても、「こころ」と「からだ」の関係にも関心を注ぎ、学んでいきたいと思います。
 ここ数年のテーマをふりかえりますと、25年度は『地域の拠点機能としての通所施設の新たな役割・そして支援内容の見直しを』でした。26年度は『めざすべき支援力とは何か・支援力アップへ私たちの提案』でした。虐待の問題は支援力に起因することが多いはずです。27年度は、『支援を重層的に組み立てる~本人の生活ストーリーと環境を考えた支援~』がテーマでした。28年度は、『支援を重層的に考えるⅡ~本人との向き合い・家族への日常的な配慮、必要な介入も含めた支援の構築~』でした。事業所での支援場面だけでなく、家庭での人間関係、生誕から現在までの生活ストーリーや本人を取り巻く環境、介入が必要なケース等をソーシャルワークの視点で考えることでした。このテーマは継続して企画していかなくてはならないと考えているところです。そこで、29年度も、『支援を重層的に考えるⅢ』は変わらず副題として、【~「当事者性」との向き合い、「当事者」と「支援者」の関係性を再考する~】を年間テーマにしました。相模原事件を契機に、事件の意味するものを、熊谷晋一郎先生をはじめとする「当事者性研究」を土台に、「当事者性」との向き合いを、再度学ぶ企画をつくっていきます。
 知性と感性を最大限発揮して、充実した研修会をつくりあげていきたいと考えています。とりわけ、先駆的な法人の取り組みや、近接領域の新しいチャレンジを紹介しながら、多くの参加者の期待に応え、運営委員は研修企画していきたいと思います。
 過去5年間の研修参加者の推移は、ほぼ年間400名前後です。この数字が定着すると財政基盤も安定します。29年度も、より多くの参加者の期待に応えていきたいと思います。

年間予定

1.研修会

第1回 実施日:6月8日(木)
          テーマ:「支援力を高めるⅢ~利用者と支援者の関係性を再考する~」
          講 師:乾 吉佑氏(専修大学名誉教授・多摩心理臨床研究室室長)

第2回 実施日:7月14日(金)

          テーマ:「支援者のメンタルヘルスを考える~ストレスとうまくつきあうには~」
          講 師:市川 和彦氏(会津大学短期大学部幼児教育学科教授)

第3回 実施日:9月26日(火)
          テーマ:「自閉症の方々の生活支援―当事者の世界を大切にした支援のあり方を探る―
          講 師:尾崎ミオ氏(編集ライター、東京都自閉症協会副理事長)

第4回 実施日:11月15日(水)
          テーマ:「重症心身障害者のコミュニケーションツール支援~日常的な観察方法を中心に~」
          講 師:中邑 賢龍氏(東京大学先端科学技術研究センター教授)他

第5回 実施日:平成29年1月29日(月)
          テーマ:『「個別支援計画」づくりを再考する~「これからの生活」を実現するには~(仮)
          講 師:綿 祐二氏

【会 場】 オリンピック記念青少年センター内研修室
【参加費】 会 員 4,000円
            非会員 5,000円
            ご家族 3,000円


  


2.合同学習会(都通研と東社協知的発達障害部会)

第1回  実施日:9月1日  【会場】研究社英語センター
     テーマ「医療的ケアの必要な方の地域生活を支える―グループホームの実践報告―」
第2回  実施日:12月上旬

 ※詳細は別途ご案内いたします


3.関連団体との研修会合同開催

 ※詳細は別途ご案内いたします


4.運営委員会

  毎月1回 年間12回開催


5.総 会

 【日 時】6月8日(木)第1回研修会終了後 同会場にて開催

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